就農した当初は、これまでの慣習である輸入飼料で
育てることに従っていましたが、和牛の繁殖農家を
営む身として、その点に疑問を感じていました。
和牛の輸出量は通年非常に高く、
欧米での価値は言うまでもありません。
しかし、日本の畜産の飼料自給率は
3割を下回り、7割以上を輸入飼料に頼っています。
それを和牛と呼んでいる、抽象的な和牛の定義。
そこに違和感を覚えたのは私だけではなく、
東北農研さんも同様でした。
さらに、そのための研究を進めていることを知り、
安心安全の国産飼料作りが始まりました。
そのきっかけは、「この土地で栽培した飼料で牛を
育てたい」というかねてからの想い。
東北農研の方々の「できますよ」の一言により
実現に至りました。
岩手県雫石町にあります「中屋敷ファーム」では、
農研機構東北農業研究センター(東北農研)さんとの
共同研究圃場にて、無農薬で栄養価の高い飼料の
栽培を目的とした実証実験を進めています。